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ブリンカー装着の有無は馬柱でわかる
競走馬の悪癖や気性を矯正する馬具は多く使用されている。
シャドーロールやブローバンド、チークピーシーズ、リングハミ、クロス鼻革…ほかにも多々あるが、レース前(出走投票時)に使用の届け出をする義務があるのはブリンカー(遮眼革)のみ。
なぜブリンカーのみ届け出が必要なのか、いつからブリンカー使用にあたっての届け出制度ができたのかは定かではないが、ブリンカー使用を黙って使用することは公正競馬の観点からよろしくない=ブリンカーの効果は大きい、という時代があったのだろう。
ともかくそういう届け出制度があるので、馬柱にもブリンカー装着の有無は記載されている。
例えば、netkeiba.comの馬柱では馬名や馬体重の横にある「●にB」がブリンカー着用のマーク。
ブリンカー以外の馬具使用の有無や、舌縛りなどの矯正策は馬柱に表記はなく、厩舎コメントを参考にするしかない。(厩舎コメントにも載っていなければ、我々一般人は知ることができない。)
なので、情報が公正に開示されているブリンカーのみに焦点を絞って、その買い時を調べてみる。
ブリンカーを外した馬は買えない?
2021年1月~5月のデータだが(以下のデータも全て同期間)、ブリンカー連続使用の馬の単勝回収率が一番良く、ブリンカーを使用していた馬が使用しなくなった時の単勝回収率が一番悪い。
ブリンカー装着馬の買いタイミングを探していきなり買えないタイミングに行きあたってしまったが、詳しくはまた後日研究。
あとブリンカー連続使用馬の買いタイミングもまだ研究調査中。しかし、例えば「ブリンカー4戦目は買い」のような傾向があるのだろうか。ブリンカー以外の要因をもった極少数の大穴馬が回収率を引き上げているだけのような気もする。
結局、ブリンカー着脱馬以外の勝率・連対率・複勝率がほぼ同じで、複勝回収率も控除率のやや下ぐらいの数字なので「ブリンカーの有無は平均すれば馬券的に影響はない」とも言える。
初ブリンカー馬は見つけやすい
少し視点を変えて。
前述の通り、ブリンカーの有無はほとんどの競馬新聞に掲載があり、初ブリンカーの場合はそのことが分かるように書いてあることも多い。
「競争馬がブリンカーを使い慣れていない状況の方が、ブリンカーの効果が高い。なので初ブリンカーは買い」という格言もある。しかし上記のデータではそれが証明されていない。(厳密にいうと上記のデータは、過去ブリンカー装着→外す→やっぱり装着。という経歴の馬も対象になっているが割合的に少数なので無視する。)
なので、初ブリンカー馬の買い時を探してみた。
初ブリンカーが狙える枠順
まず初ブリンカー馬の枠順別成績。
回収率でいうと2・3・6・8枠が良い。深く考えずこの枠に入った馬をヒモ穴候補に加えるだけでも良いかもしれない。
さらにこれは2100m以上に限定した初ブリンカー馬の枠順別成績。
全体的に複勝率は下がっているが、回収率は急上昇。
特に3枠が異様な数値を出している。約半年データなので、今年の後半戦で収束していく可能性もあるが、注目しておいて損はないデータであろう。
初ブリンカーと8枠
そして気になるのが8枠。2100m以上に限定することで単勝回収率は跳ね上がったが、複勝率および複勝回収率はダウン。これが何を意味しているのか。
ブリンカーは左右の視界を遮ることで、周囲の馬を気にする馬をレースに集中させるための道具。
そのため「ブリンカー効果&外側に馬がいない8枠」のあわせ技で効果がアップすると解説しているブログも多い。
しかし5/16の東京ダート2100m未勝利戦で1番人気に支持されたタイセイアーサーは、「初ブリンカー&8枠」でありながら13着に大敗。
当時の記事にもしたが、トラックマン曰く「ブリンカーが全くの裏目」。そんなパターンもある。
「初ブリンカー&8枠」は短い距離では有効だが、中長距離ではあまり意味がないのではないか。
少なくとも上位人気に推された馬を信頼するための要素ではない、と。
初ブリンカー馬かつ距離延長は好走サイン?
次は初ブリンカー馬の前走距離別成績。
これは明らかに今回延長してきた馬が買い。複勝率が23%もありながら、単勝回収率も複勝回収率も十分大きい。馬券を予想するのがバカバカしくなるほどの数字だ。
さらに500m以上の距離延長を除外すれば、特に良い。
これはヒモ穴というよりも軸にして穴馬券を狙える数字だろう。
初ブリンカー馬の買いサイン
というわけで、初ブリンカー馬の買い時は以下の通りとする。
◎2000m以下のレースで8枠
◎2100m以上のレースで400m以下の距離延長
★2100m以上のレースで前走同距離
◎はもちろん買いだが、★もヒモにはいれたい。
逆に「2100m以上のレースで8枠」「2100m以上のレースで500m以上の距離延長」は危険サインなので、別ページにてまとめておこう。
今週末以降に該当馬がいた場合は予想記事にまとめていこう。
さてどうなるか楽しみ。
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